
―女性に多い“巡りの滞り”と東洋医学のケア―
こんにちは。ここの葉鍼灸院です。
このコラムでは、東洋医学の視点から、季節や体質に合わせた“ご自愛”のヒントをお届けしています。
第5回は、「冷えと巡り」にまつわるお話です。
◯ 冷えは“体質”ではなく“サイン”かもしれません
「昔から冷え性だから…」とあきらめていませんか?
東洋医学では、“冷え”は体の巡りが滞っているサインだと考えます。
とくに女性は、筋肉量が少なく熱をつくりにくいことや、ホルモンバランスの影響で冷えを感じやすく、放っておくと不調の連鎖を招くこともあります。
◯ 冷えが原因で起こる不調の例
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手足の冷え・しびれ
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月経痛・月経不順
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胃腸の不調(下痢・便秘・食欲不振)
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頭痛・肩こり・不眠
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むくみ・肌荒れ・慢性疲労
こうした症状の背景には「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスの乱れや、“瘀血(おけつ)”=血の滞りが関係していることが多いのです。
◯ 東洋医学でみる冷えのタイプと養生法
タイプ | 主な症状 | アプローチ |
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陽虚(ようきょ) | 全身が冷える/顔色が青白い | お灸・温め食材・腎を補うケア |
血虚(けっきょ) | 冷え+めまい/乾燥肌 | 補血の食事・鍼灸で巡りをサポート |
瘀血(おけつ) | 局所的な冷え/生理痛・しこり | ツボ刺激・気血の流れを促進 |
◯ ここの葉鍼灸院でできる“冷えと巡り”のケア
当院では以下のような方法で“あたたかさ”と“流れ”を取り戻すお手伝いをしています:
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鍼灸による全身の気血循環サポート
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冷えの根本にアプローチする温灸(例:足三里・三陰交)
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骨盤まわりの整体で“芯から温まる”感覚を
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香りを活かしたリラクゼーション施術
あたたかさは「ご自愛」の土台。
ほんの数度、皮膚の表面温度が上がるだけでも、心までほぐれていくような感覚を体験してみてください。
◯ 自宅でできる「冷え対策」の養生ヒント
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冷たい飲み物・食べ物を控える(特に朝・夜)
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足首・お腹・腰は常にあたためて
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湯船につかる/足湯を習慣に
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ストレッチや軽いウォーキングで気血をめぐらせる
特におすすめのツボは「三陰交」「関元(かんげん)」「足三里(あしさんり)」です。
◯ まとめ|巡りが整うと、気持ちも前向きに
冷えはただの「寒さ」ではなく、身体の内側からの小さなSOS。
東洋医学では、冷えをきっかけに心と体のバランスを整えていきます。
血流がよくなり、気がめぐり、体があたたまると、自然と呼吸が深くなり、表情もやわらかくなります。
「なんとなく元気が出ない」そんな日が続いたら、まずは“冷え”から見直してみませんか?